【香川】リベンジがリベンジを呼ぶ真夏のうどんライド【42km】

自転車

前書き

最近よく一緒に走る坂本氏が、「うどんが食べたい……」とのたまうていた。

うどんなんてその辺でいくらでも食べられるだろうと思ったが……。よく聞いてみると、「うどんライドがしたい」という意味だった。

なお、場所は香川県で。

うどんライド、それは香川県にあるうどん屋を自転車で回ることを指す。

ご存じのとおり、香川県といえばうどん、うどんといえば香川県である。うどんの店舗数も、うどん用の小麦粉使用量も全国一位。

大阪府がある日「お好み焼き府」になれば非難囂囂であろう(府民である私は少なくとも大阪=お好み焼きという感覚がない)。

しかし、香川県がうどん県に改名しても何ら不思議はないのである。何せ、香川県観光協会公認だからね。

ついでに神戸・高松を結ぶジャンボフェリーのHPでは「神戸←→うどん」と記されている。高松どこ行った。

そんな香川県のうどん屋は、早朝から開けているところも多い。「香川県民は『一日三食全部うどん』ではないか……」という噂も、あながち間違いではないような気がする。

しかも、どの店も非常にレベルが高い。場末感漂ううどん屋なのに、「何これ、私のうどん、美味しすぎ……」なんてことはザラにある。

美味しいうどん屋が多い、ならば梯子したくなるというものだ。しかし、悲しいかな人の胃には限界がある。車ではそう何件もまわれないだろうし、限られた時間で徒歩や公共交通機関の利用は難しい。

そこで、自転車の出番だ。

自転車なら店舗間を容易に移動できる上に、お腹もそれなりに空くので梯子しやすい。自転車の消費カロリーも考慮すると、いくら食べてもカロリーゼロになったりならなかったり(注意:個人差があります)。おいおい自転車最高か。

かくいう私がうどんライドに行くのは2回目だ。前回まわれなかった店もあるので、リベンジも兼ねて参加させてもらうことにした。

今回のメンバーは次のとおり。

がむが氏(@AlienA0V0
坂本氏(@skmt_fact
Shin氏(@shinox_kg
373氏(@m_alice

がむが氏と一緒に走るのは初めて。現在ロードバイクの購入を検討しているとのことで、今回のライドが2回目。この旅でさらに購入意欲を高めて貰えると嬉しいのだが。

猛暑厳しい最中である。短い距離でうどん屋をさくっとはしごするのが良かろう。というかそれがベストな選択肢だと思う。

当日が楽しみだ。そう思いながら死んだような目で仕事を片付けていった。

往路自走で「もう帰りたい」と思うのは正常

2021年7月31日 土曜日

夕方過ぎから少し仮眠を取り、午後9時ごろに起床。

うどんライドの場所、香川県高松市まではフェリーで行く。神戸港を深夜1時に出発し、午前5時には高松港に到着する。今回は神戸港での待ち合わせとしていた。

夜中に出発するのも新鮮な気分だ……と思ったが、よくよく考えると前週にも同じような時間に出ている。

用意していたジャージ等一式に着替える。忘れ物がないかを再度確認して、家を出た。

家から神戸港までは2時間程度で着く。ただ、ここ数日はいわゆる熱帯夜で、夜間でも気持ち良くは走れないだろう。だいぶペースを落としながら走るつもりでいた。

淀川を越えて、いつものようにR2を走る。

……ペースを落としても、暑い。全然気持ちよくない。

この時間帯で交通量が少なくなってきたせいか、すぐ側を走る車のスピードがそれなりに速い。実のところ、身の危険を感じるような場面もあった。

のろのろと走っていては逆にストレスがたまりそうだ。無理のない範囲でスピードを上げて、神戸方面へとひた走る。

あついしぬ。既に帰りたい。うどんはもう明日にでも大阪のどこかで食べれば良いんじゃないかな。一瞬そう思ったが、愛車から突き上げをくらったので気持ちを立て直す。

神戸市に入る頃には結局いつものペースに戻っていた。予定よりも早くに到着しそうだ。

スマホを確認すると、皆そろそろJR三ノ宮駅に着くころ。これなら神戸港で落ち合う必要もないだろう。出迎えるべく、駅のほうへと向かう。

バスターミナル辺りで待ち構えていると、坂本氏とがむが氏が姿を現した。

初対面のがむが氏に対し、自身のスキル「人見知り」を無理矢理押し込めて挨拶をする。本日はよろしくお願いします。

しばらくしてShin氏、373氏も到着。既に時刻は0時前。こんな時間に集まるのも妙な感じだ。前週も以下略。

めいめい輪行解除したのち、出発。神戸港に到着し、すぐさま輪行状態に戻す。

JR三ノ宮駅から神戸港までの距離は殆ど無いに等しい。とはいえ、自転車で担いで歩くには面倒な距離でもある。

今回乗船するジャンボフェリーは、自転車をそのまま持ち込むことも可能だ。持ち込む方法は2つあり、そのまま持ち込むか、輪行状態にして持ち込むか、である。

自転車をそのまま持ち込んだ場合には、追加料金が発生する。ジャンボフェリーの料金表には、二輪車(自転車)の持ち込みは片道500円と記載されている。

この500円をどう感じるかは人それぞれだろう。たかだか10数分の輪行作業だが、その手間を省けるというメリットは思いのほか大きいように思う。もちろん、港に着けば持ち込んだ自転車に乗ってすぐ出発できる。

特に神戸港ではこの利点が大きい。神戸港の最寄り駅であるJR三ノ宮駅を利用し、フェリーでは輪行状態で持ち込みをする場合、輪行解除→自転車で移動→輪行セットという面倒な行程をとらなければならない。

前述の通りJR三ノ宮駅から神戸港は微妙な距離だ。そして輪行袋のまま担いで歩くには、いかんせん遠いのである。輪行スキルや車体重量、歩くスピードに左右されると思うが、おそらく輪行解除→自転車で移動→輪行セットのほうが微妙に早い。

一方、輪行状態で持ち込んだ場合は手荷物扱いとなり、追加料金が発生することもない。500円あればうどんライドにおいてうどんその他約1食分。往復であれば約2食分に相当する。

また、船内で自分のすぐ近くに車体を置いておけるので、安心だというメリットもある。もちろん、輪行状態にせずに持ち込んだ場合、車体は別の場所で別の車体と共に保管されることになる。

ジャンボフェリーの管理を疑うわけではないが、船内とはいえ車体から離れることに一抹の不安を覚えるのであれば、輪行状態で持ち込むほうが良いだろう。

ターミナルでチケットを購入し、フェリーへと向かう。

連絡通路にて。1日以内の弾丸ツアーではあるものの、この瞬間は旅の雰囲気を存分に感じられる

乗船し、他の乗客の邪魔にならないように輪行袋を置く。広々とした座敷に座り、一息。

ジャンボフェリーでは一般旅客の場合、個室等はなく、いわゆる座敷で雑魚寝することになる。別に個々のスペースが割り当てられているわけではないので座敷にいる必要も無いのだが、仮眠を取るなら座敷にいるのが一番だろう。

フェリーが出発するタイミングで、船外の様子を確かめに行った。

時刻は午前1時。

既に日付が変わる中、神戸港を照らす光。

この時間になっても人が活動しているのだという、至極当たり前のことを思う。普段ならもう眠っている時刻なので、どこか新鮮な感じがする。

けれども。そんなことを思うのは、きっと時刻のせいだけでも、光のせいだけでもあるまい。

船に乗る。それは旅の始まりであるとともに、非日常感の入口でもあるのだろう。

しばし近畿圏に別れを告げる。といっても、たかだか4時間程度の船旅だが。

朝からうどん、それが香川の常識(手打十段 うどんバカ一代)

座敷の上で目を醒ます。2時間程度は寝られたので上々というべきだろう。

うっすらと夜が明けてきた。時々、小さな漁船が過ぎ去ってゆくのが見える。

船内には小さく「届けてよ ジャンボフェリー」の歌が流れる。この歌、到着間際に何度も流れる上に、最後のフレーズが耳に残りやすい。乗船2回目にして早くも耳タコである。

高松港に到着。

ターミナル前にはサイクルラックが用意してある。同じようにうどんライドを考える人は多いらしい。

輪行状態を解除し、余計な荷物をターミナルのコインロッカーに入れる。

ライドの荷物は極力少なくするのが鉄則だが、コインロッカーなどを活用できるなら話は別だ。着替えを持っていくのも容易になる。

さらに宅配便などを活用すれば、往復で荷物を抱える必要もない。今回はそこまでする必要もないが……。

あらかじめルートを準備してくれたShin氏を先頭に出発する。

さっと南下しR11に合流。この時間、通りを走る車は少ない。

西へ走り、すぐにR11を離れて南下する。最初の目的地が見えてきた。

手打十段 うどんバカ一代 (花園(高松)/うどん)
★★★☆☆3.79 ■予算(昼):~¥999

朝6時から店を開けている、香川でも屈指の人気店だ。高松港に到着後すぐにアクセスできるので、うどんライドの1軒目に丁度良い。

店の外には既に10人以上の列が出来ている。

撮影:373氏

とはいえ、カウンターで注文するタイプのうどん屋は回転率が高いそうなので、それほど待つことも無いだろう。

予想通り、すぐに入ることができた。

ここの名物である釜バターを注文する。

1杯目から変わり種……という気がしなくも無いが、食べた人の多くが絶賛しているのを見ると、やはり注文せずにはいられないだろう。

というか、前回来た時にこいつを食べ損ねたのである……。私的に今回のライドは釜バターのリベンジも兼ねていた。

なお、香川県のうどん屋におけるめんの量は小・中・大となっていることが多い。小は一玉、中は二玉、大は三玉に相当する。お腹がすいているからと中や大を注文すると、その後いくつも回れない可能性があるので注意が必要だ。トッピングも然り。

と思っていたら、坂本氏はちゃっかり鶏天を注文していた。豪気やな……。

注文した品を持って着席する。

撮影:373氏

釜玉うどんにバターと胡椒がかけられた一品だ。たまごを割り、醤油を数回転させて混ぜる。見た目以上に食欲がそそられる。

いざ、実食。

……美味い!

これ本当にうどんなのか……? バターと胡椒との相性が抜群だ。「和風でしっとり」という雰囲気を一笑に付すかのごとく、ジャンキーな味がする。

しかしこれで良い。これが良い。この味で鶏天も一緒に食べたら最高ではなかろうか。

うどんのコシも十分。日頃より、冷凍うどんを好む私である。ふにゃふにゃの食感はどうにも合わない。やはりコシの強さこそ正義だ。

あっという間に完食。一軒目からレベルが高すぎる。

手打十段うどんバカ一代、たしかなまんぞくであった。

シンプルイズベストを体現(さか枝うどん 春日店)

幸先の良いスタートである。最初からこんなレベルの高いうどんを食べてしまっては、後が恐いというものだ。

などと要らぬ心配をしながら次の目的地へと向かう。r155に入り東へ。

それにしても、四国の道路は広いな。以前に高知へ行った時も同じようなことを思ったが。

端を渡り、春日川沿いを走る。

JR四国の高徳線が見えた。坂本氏が「電車だ!」と叫んだ瞬間、Shin氏から「あれは気動車」と真顔で訂正されていた。

左手には高松大学。名前を聞いたことはあるが、こんなところにあったのか。

左折して春日川から離れる。r10に合流すると、すぐに次の目的地があった。

さか枝うどん 春日店 (木太町/うどん)
★★★☆☆3.60 ■セルフうどん店の老舗 ■予算(昼):~¥999

朝7時から開いていると聞いて来てみたが。すごく、普通のチェーン店のような店構えです……。

調べてみると、ここも評価が高い。香川のうどん屋はどこもかしこも化け物か。

入店すると、これでもかという位にチェーン店のような雰囲気。

撮影:坂本氏

メニューのひとつひとつにサブタイトルのようなフレーズが付してある。

1杯目が変化球だったので、ここはシンプルかつ王道を食べたい。

そうなるとかけうどん一択なのだが。しかし「通のみぞ知る必殺メニュー」というフレーズに惹かれて、元祖釜かけにした。

広い店内に、常連ぽい客がちらほら見える。信じられるか、みんな朝からうどん食べてるんだぜ……。そう思ったものの、大阪だって朝から立ち食いうどんを食べている人はいるじゃないか。不思議でもなんでもない。

カウンターで注文の品を受け取り、セルフのネギと天かす、ショウガをのせる。

セルフコーナーの隣をふと見ると、見慣れないものがあった。

……蛇口? 

衛生面は大事だからな、大抵の人はみなここで手を洗おうと勘違いするのだろう。愛媛県民ならポンジュースが出るのかなと思ったに違いない。

だが私の目は欺けない。これは回転寿司屋にあるのと同じく、お茶が出る機械だろう。俺は詳しいんだ。

コップを持っていこうとすると、すぐそばで常連ぽい客がうどんの上で蛇口をひねろうとする。え、ちょwwwおまwwwwお茶うどんとかハードル高すぎwwww。

……と思ったら出汁だった。通はこれで好きに調整するらしい。

こっそりとコップを戻し、通に倣って出汁を入れた。

着席し、注文の品を見る。

何の変哲も無いビジュアルだが……いざ、実食。

美味い。そうそう、こういうのでいいんだよ、こういうので。

シンプルイズベストを体現する味。出汁の味も、うどんのコシも、食べ慣れているはずなのに美味いと感じる。それでいてレベルが高く、箸が止まらない。

もう少し出汁を入れても良かったかも……? そう思った瞬間、「イメージする最強のうどん」などと考え始めている自分に気がつく。

香川県のうどん屋は外観に騙されるな。改めてそう思った。

さか枝うどん春日店、たしかなまんぞくであった。

なんだ、このコシの強さは!(うつ海)

店を出ると、太陽サンサン熱血パワーのごとく日差しが強まっていた。

次のうどん屋だが、さか枝うどん春日店からr10を南下すればすぐに着いてしまう。しかし、多少走っておかないと腹も空かない。そういうわけでぐるっと東側を迂回する。

r272に入り、r30へ。久米池のそばを走る。

r10に合流してしまったので、再び春日川に沿って走る。このまましばらく走って……

って、もう着いてしまったではないか。

うつ海うどん (水田/うどん)
★★★☆☆3.73 ■予算(昼):~¥999

少し走っただけなのに、もう暑い。涼しい店内へと滑り込む。

先に訪れた店に続き、こちらもカウンターで注文する。セルフでトッピングを乗せるのも似ている。

ここにも出汁が出る機械が置いてある。

うどんライド初心者ならお茶が出る蛇口と勘違いしていただろう。俺は詳しいんだ。

さらには自分で麺をゆがくコーナーも。

引き続きシンプルなスタイルのうどんが食べたい。というか、もう注文するのは決まっていた。ここはひやかけ一択だ。

出てきたのはこちら。

これだよこれ、こういうのが以下略。

本日一番のシンプルなビジュアル。冷たいながらも、出汁の香りが漂ってくる。

いざ、実食。

戦慄が走る。なんだこのコシは!

こんなにも強烈なコシのうどんは食べたことがない。もはやうどんの名を冠したつるつるの小麦である。

出汁もまた、冷たいにも関わらず口のなかで旨味が広がる。ひやかけとはこういうものだと突きつけられた気分だ。

ごまかしのきかない味、それだけにこうも満足度の高いものをさらっと出してくることに驚きを禁じ得ない。

美味い。ただただ美味い。正直、こんなうどんなら毎日でも食べたい位だ。

それなりに食べているはずなのに、気がつけば完食。

うつ海うどん、予想を超えたまんぞくであった。

スタバで隠キャにくっころさせないでください

店を出る。3軒目にして、走行距離は20kmにも満たない。流石に少し満腹感が出てきた。

しかも暑い。というかあついしぬ。こんな状態で走っていては熱中症になる。

けれども走らなければお腹が空かない。

次の目的地は少し離れた場所にあり、開店時刻は11時。とはいえ、ロードバイクなら開店前に着いてしまうだろう。

箸休めというわけではないが、カフェで一休みすることにした。

r147を西進し、サン・フラワー通りと呼ばれる道に入るとスターバックスコーヒーを発見。涼めればどこでもよかったので、満場一致でスタバに行くことにした。

というか、スタバに入るの何年ぶりだろうか。

スタバといえばMacBook Air(ここ重要)を手にした意識高い系がアウトソーシングにいそしみ、同族にアグリーしながら今日のアポイントメントをブレインストーミングでひっかきまわし、インフルエンサーとの勘違いWin-Winな関係をファンダメンタルにシナジー効果でハイ俺超TUEEEEEしている様子が見える店だと聞くので近寄らないようにしていた。自分でも何を言っているのかよくわからない。

半分斜に構えた気持ちで店内に入ると、店員さんからめっちゃまぶしいスマイルで出迎えられた。お、おう……。

しかも自転車で来たことを告げると羨望のまなざしを向けられ、暑い中走ってきたことに対して気を遣われる。

俺はちょろいんではないのでそんなことでは靡かないが……。くっ、そんなホスピタリティマインドには負けない!

このマンゴーストラスフラペチーノ、とっても美味しいわ

撮影:373氏

ええ……マンゴーストラスフラペチーノには勝てなかったよ……。

甘い物は苦手だが、スッキリした甘みは嫌いでは無い。というか、この暑さで体が冷たいものを欲していたらしく、トールサイズがするすると喉に吸い込まれてゆく。

聞けば、ここのスタッフがちょうど今朝高松港にいたらしく、我々の姿を見ていたらしい。そういう偶然もあるのか。

少し長めの休憩としたあと、店を出る。スタッフからはお気を付けてとの暖かい言葉をかけられた。

やだ、なにこれスタバってもしかして最高なの……?

ひまわりで食欲が出てくるものかよ

それにしても、時刻はまだ10時過ぎ。このまま次の店へ向かっても待たなければならない。

どこか寄り道でもできれば……と思っていると、マップ上に「ひまわり畑」という表示が見えた。

本当にこんなところにひまわり畑があるのだろうか?

シンプルな表示が逆に気になってしまう。次の目的地の近くでもあるので、時間つぶしを兼ねてそこへ向かうことにした。

r43を南下し、細い道に入る。昭和っぽい雰囲気の通りだ。

途中、それなりに交通量が多いにもかかわらず信号の無い交差点があり困惑した。そこまで昭和に逆戻りしなくても良いのだが……。

注意深く通りを抜けた先、琴電のすぐ手前で住宅地を南下する。しばらく走ると、目当てのひまわり畑があった。

撮影:373氏

どこからどう見ても満開のひまわり畑である。

これだけのひまわりが一斉に咲き誇っているのはあまり見たことが無い。駐車場やマンションに囲まれた一画、かなり広い敷地にひまわりが敷き詰められている。

完全に意表を突かれた形だ。めいめいテンションが上がる。

このひまわり畑、正しくは「仏生山(ぶっしょうざん)ひまわり」というらしい。

顔出しパネルも用意されており、ちょっとした撮影スポットになっているようだ。その証拠に、我々の他にもひまわりを見に来た人が入れ替わり立ち替わりやってくる。

撮影:Shin氏

今日のライド、景色は二の次のはずだったが。走っていると、思いがけぬ場所に出くわすものである。

せっかくなので5台並べて記念撮影。

撮影:Shin氏

夏らしいカット。というか、うどんライドどこ行った。

最初からリベンジを誓うとかあまりに情弱(まつばら)

ひまわりを眺めているのも良いが、このままではあついしぬ。

そろそろ良い時刻だ。次の目的地を目指してふたたび走る。

路地を抜けてr280に入り、さらに路地へ入って西へ。

r172に合流して少し南下すると、そのお店はあった。

まつばら (空港通り/うどん)
★★★☆☆3.87 ■予算(昼):~¥999

開店時刻少し前に到着。我々の前には2組待ち。ここも人気店のようだ。

11時ちょうどにオープンし、店内へ。

テーブルに着席すると、年配の気さくな店員さんがどこから来たのか訪ねてくる。大阪からフェリーを使い自転車でというと、たいそう驚いていた。

メニューを眺める。食欲がないわけではないが……とかくあついしぬ。さっぱりしたものが食べたいと思い、限定のさっぱり梅とろろぶっかけうどんを注文する。

しばらくして、出てきたのはこちら。

ビジュアルからしてさわやかな雰囲気だが、お味のほうは如何に。

いざ、実食。

美味い。コシの強いうどんに梅とろろが絡み、冷たい出汁と合わさって何ともさっぱりした味わいだ。

わさびを少し混ぜると、また違った風味となる。うどんとしては少し変わり種だが、これはこれで悪くない。

しかし……。ふと、がむが氏が注文したかしわ天ぶっかけを見る。

撮影:がむが氏

何これめちゃくちゃ美味そう……。

まつばら、どうやらかしわ天が有名だったらしい。これは選択を誤ったか。

次いで、Shin氏が注文した肉ぶっかけを見る。

撮影:Shin氏

何これもメチャクチャ美味しそう……。鶏にせよ豚にせよ、ここは肉系を注文すべきだったようだ。

はあ、こうも情弱だったなんて。呆れて何も言えない。ついでにスパイシーチキンカレーうどんもかなりオススメらしいわよ

なぜ知っている

私のBlack incがそう言っているの

前から思っていたけどそのBlack incしゃべるの? とはいえ、今日ほど己の胃が恨めしいと思ったことはないぞ……

まったく、仕方ないわねえ。さあ明日にでもリベンジに行くわよ!

悲しいかな、多くの大人は月曜日に仕事があるのです

「働いたら負けでござる!」ってやつよね、この前KeiOSの本棚から引っ張り出して読んだわ

一体何を読んだんや

早々にリベンジが確定してしまった。これは次回注文しなくてはならない。

お店を出るころにはかなりの混雑具合。にもかかわらず、最初に話した年輩の店員さんがわざわざやって来て、「お気を付けて!」と声をかけてくれた。

やだ、高松の人みんな優しい……。必ず再訪しようと心に決める。

まつばら、心残りを残しつつもたしかなまんぞくであった。

うまいかき氷の特徴とは(キワジ 市場本店)

本日予定していたうどんの店は全て回った。あとは帰るだけだが……。

予定では14時発のフェリーに乗って帰ることとなっている。少しばかり余裕があるので、どこかで寄り道しても良いだろう。

聞けば、高松港の近くに美味しいかき氷の店があるらしい。せっかくなのでそこへ寄っていくことにした。

まつばらを出て、ひたすらr172を北上する。

不思議なことに、あまり信号に捕まること無く走れる。おかげでスピードが乗りに乗った。

がむが氏、本日が2回目のライドだというのにきちんと着いてきてくれている。楽しんでもらえていると良いのだが。

10km弱の道のりをほぼノンストップで走りきり、金比羅街道と呼ばれる道へ。

その先にある田町商店街を進む。

なんともぶさかわな猫のゆるキャラがお出迎え。珍しく、自転車に乗って(徐行運転で)通行可能な商店街のようだ。

わざわざ商店街を抜ける必要はなかったのだが、ここで坂本氏がどうしても見たいものがあるという。

それが、このマンホール。

『ポケットモンスター』に出てくるポケモン、ヤドンが描かれたマンホールである。

「ポケふた」と呼ばれるこのマンホール。北は北海道、南は九州・沖縄に至るまで全国各地に点在しているものらしい。既に100枚以上も設置されており、同じものはひとつとしてないようだ。

ポケモン、初代のころは世代だったはずなのにまったくプレイしたことないんだよな……。小さい頃は携帯ゲーム機を持っておらず、プレイする機会がなかった。

昨今のポケモンは廃人養成仕様だと聞くが……可愛い顔して恐い奴だ。

ヤドンのマンホール確認イベントを無事回収し、西へ。

このあたりは高松でも一等栄えている地区らしく、オフィスビルが軒を連ねる。

すぐ近くには香川大学が。敷地が広く、それでいて建物が低い様子。昔の雰囲気の国立大学という感じがする。

ほぼ瀬戸内海の沿岸までやってきて、高松中央卸売市場のほうへ。

市場の近くには飲食店が並んでいることが多い。

その一画に、かき氷の店があった。

キワジ 市場本店 (昭和町/かき氷)
★★★☆☆3.47 ■予算(昼):~¥999

かき氷なんて所詮は氷である、そう思ってはいるが……。甘いものが苦手な私からすると、そのあっさりした味と食べ心地が丁度良く、まあ嫌いでは無い。

せっかくなので普通のかき氷では無く、台湾生マンゴーのかき氷なるものを注文。なんか今日はうどんとマンゴーばっかり食べている気がする。

出てきたのはこちら。

升に入っているのか。そしてスプーンはなぜかシャベルの形をしている。面白い。

しかしめっちゃ黄色いな……。

さっそく一口。

美味い。濃厚なマンゴーソースが氷とともに染み渡る。甘みも丁度良い。

氷を削りながら練乳を混ぜていたのか、食べ進めても味が薄まるということがない。最後までしっかりと味わうことができる。締めに相応しい一品だ。

かき氷を食しながら、がむが氏が検討しているロードバイクの話などを聞く。どうやらかなりの拘りがあるようだ。

「最初の一台はエントリーモデルから。ハマればどうせ次が欲しくなる」なんてことが言われがちなロードバイクの世界。逆にいえば、高価なものを買ってハマらなければ勿体ないということだ。

その意味でも、最初の1台にエントリーモデルを選ぶのは有りだろう。というか、多くの人がそうだと思う。

しかし、最初から拘りがあるのならとことん突き詰めたほうが良いだろう。きっとそれは、大切な一台になるはずだ。

私だって、最初の一台として購入したクロスバイクには拘りがある。妙なカスタムを施したせいか、たぶんその辺のエントリーモデルのロードバイクよりもよく走るスペックになっている。

そんなこと言いながら、最近あの子ほとんど家にいるじゃない

今は本気出してないだけなんだなあ……

そろそろ連れて行ってあげたいところだが。

何はともあれ。キワジ市場本店、たしかなまんぞくであった。

少しゆっくりしすぎたせいか、時刻がギリギリ。急いで高松港へ向かう。

途中、競技場のような建物を発見。

見ると、まさかの競輪場だった。

なんとか高松港に到着。荷物を回収し、さくっと輪行状態にして乗船する。

どうでもいいことだが、回収した荷物の中には着替えが入っていた。ジャンボフェリーには浴室があると聞いていたのだが、実はうまく見つけられなかったのである。

後で確認したが……なんともわかりにくい場所にある。最初から売店の係員に聞けばよかった。

ともあれ、こうして本日のうどんライドは無事に終了した。

結びに代えて

久しぶりのうどんライドであった。

個人的には「手打十段うどんバカ一代」のリベンジに来たつもりだった。しかし、結局「まつばら」の肉肉しいうどんが心残りとなり、再びリベンジを誓うこととなったわけだ。

復讐は新たな復讐しか生まない。リベンジが新たなリベンジを呼び込むということか! イイエチガイマス。

夏の暑い日にはちょうど良い距離で回れるが、少し寒い時期に遠くの店まで足を伸ばすのも悪くない気がする。フェリーの乗船時間も調整すれば、もう2店くらいは余裕だろう。

次に来るときはロードバイクか、或いは。

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