初夏の気配を求めてまぜそばライド

自転車

前書き

夏の風物詩、と呼ばれるものがある。

それは入道雲であったり、蝉の鳴き声であったり、或いは花火大会であったり。

さまざまなものを通じて、人は夏が来たことを感じ取る。

かくいう私は夏が嫌いだ。しかし、夏の風物詩がもたらすある種の憧憬には理解を示しているつもりだ。

そんな私にとっての夏の風物詩は特にないが、日頃よりライドや宴の席でご一緒させていただいているふぃぼなっち氏(@nacci_contact)にとっては、キムラ先輩を食さないと夏が始まらないそうな。

キムラ先輩。それは奈良のラーメン店「麺屋NOROMA」が贈る夏限定のメニューである。

キムラ、つまりキムチとラー油をベースにしたまぜそばであり、そのピリッとした辛みとニンニクによるジャンキーさが何とも美味い一品だ。

初夏と呼ぶにはあまりに早いこの季節だが、既にキムラ先輩の提供が開始されているらしい。ならば、今は既に初夏あるいは夏なのだろう。

ということで、二人してキムラ先輩への挨拶に繰り出すのであった。

いつかと同じ往路

2022年5月15日 日曜日
7時前に起床。本日の待ち合わせ場所は定番のスポット、清滝峠近くのコンビニである。

のろのろと準備を済ませて、8時前に出発した。

城北公園通を超えてR1に合流し、途中で京阪沿線に沿って東進。大和田駅のあたりで線路から離れてR163に合流すれば、あとは目をつぶっていても問題ない。いや問題ある。

r20の小路に入り、セブンイレブン四條畷塚脇町店に到着すると、既になっち氏がいた。

華麗に遅刻魔の名を返上……それもそのはず、既に清滝峠を2本ほど登ってきていたらしい。遅刻しないようにするには先に登っておけばいいということですね、わかりません。

そういえば本日は岐阜・長野の県境にそびえる乗鞍岳を走る、乗鞍スカイラインの開通日である。世のサイクリスト達はこぞって登りに行っているようだが。

だが、清滝峠と乗鞍にいかほどの違いがあるというのか。とりあえず11本登れば乗鞍の標高と同じである。或いは5本ほど登れば走行距離は同じだ。

つまり清滝峠=乗鞍なのである。QED(証明終了)。

ということで。

景色も何も無く、ただ膝を再び痛めただけであった。

頂上にあるお地蔵さんに挨拶をしてダウンヒル。

下った先でR163のすぐ北側を並走して走り、r65から鳥谷池へ。定番のフォトコントロールを行う。

ちょうど3年前にも、このルートでなっち氏、きゃぷちゅん氏(@cap_pac)とともにラーメンを食べに来たことがある。思えば彼らとのライドはこの時が初めてであった。

大人達の夜遊び。彩華ラーメンの屋台へ|道ゆくままに
概要 ある寒い冬の深夜…疲れ切った体で家路へ着いていると、リアカーを押しているおじさんが居ました。(食べたことないけど)

夜遅くに食べるラーメンほど罪深いモノは無い。しかしそれも、自転車で行けば実質カロリーゼロである。

勿論、そんなことはあり得ない。だからサイクリストは度し難い。

鳥谷池での写真撮影を終えて、r72へ。この先には精華町の整った町並みが広がる。

関西文化学術研究都市、いわゆるけいはんな、学研都市とも呼ばれる都市で、企業の研究施設のほか、独立行政法人、さらには国会図書館関西館が建ち並ぶ。中心部には商業地区が集まり、広域道路を挟んで家々が囲んでいる。

外へ働きに出ている人もいるだろうが、印象としてはベッドタウンとは異なり、この町だけで生活の全てが完結している、という感じだ。昔からこうした箱庭的な性質を持つ町には関心がある。

精華町をあとにして祝園方面を抜け、木津川市に入る。

特に見るものもないので、さっさと奈良方面へ抜けてゆく。ここもかつてラーメンを食べるために走った道だ。

さほど時間をかけることなく、奈良へ到着。奈良市内にアクセスするなら木津経由が一番の近道かもしれない。

鹿が、いません。

一方通行的な意味で入り組んだ奈良公園の道を走り、市街地へ。麺屋NOROMAはそのなかにある。

食べるが良い、キムラ先輩(麺屋NOROMA)

開店時間となる11時少し前に、麺屋NOROMAに到着。

麺屋NOROMA (京終/ラーメン)
★★★☆☆3.75 ■予算(夜):¥1,000~¥1,999

店の裏側にある駐車場へ車体を停めて、列に並ぶ。曇り空の下、既に20人程度が行列を形成していた。

開店し、先頭から順に店内へ。1巡目に入ることはできず、少し待つこととした。

その間にメニューが渡される。

無論、メニューを見るまでも無いのだが。あらかじめスタッフに注文を聞かれたので、二人してキムラ先輩と追い飯の白ご飯(ミニ)を注文する。

開店時間から約20分ほどして、ようやく店内へ。そう待つことも無く、出てきたのがこちら。

キムラ先輩、ご無沙汰しております。なっち氏は毎年食べに来ているようだ。かくいう私はちょうど3年ぶりである。

少しばかり、レッツ・ラ・まぜまぜ♪ やだプリ○ュアになっちゃう。

さっそく一口。

美味い! ラー油とニンニクの香りが麺に絡みつき、見た目に反したジャンキーな味わいが口に広がる。キムチの辛みも混ざり合ってこうかはばつぐんだ!

サイコロ状に刻まれたチャーシューも、その味わいとよくマッチする。麺とチャーシューを行ったり来たり、時に両方一緒に運びこみ、旨味の暴力をひたすら受け止める。

食べ進めるにつれて、辛みがいっそう尾を引いてゆく。辛いのは苦手だが、これはまだギリギリ許容範囲内だ。

少しばかり具材を残したところで、追い飯のごはんを投入。

今度は大胆にレッツ・ラ・まぜまぜ♪ もうプリ○ュアになった状態で再びいただく。

キムチとラー油味のまぜごはんである。多少辛いが、これも美味い。残った具材をごはんとともに一気にかき込んでゆく。

気がつけば一気に完食していた。なかなかのボリュームで腹パン。それもそのはず、キムラ先輩は大盛りなのである(同じく限定メニューである「キムラ君」の大盛り、具材マシマシ版がキムラ先輩)。

キムラ先輩、旨味と辛みとジャンキーのまんぞくであった。来年もまた食べたいものである。或いは今年中にもう一度。

既に初夏を通り越して夏(走井餅老舗)

キムラ先輩を食し、早くも夏が来たことを実感した我々は次の目的地へと向かう。r122を西に進み、R24を超えてすぐの路地を北へ。

みやと通りと呼ばれる道に入ると、平城宮跡がお出迎え。

だだっ広い敷地内に、復元された門や大極殿が見える。そういえば昔、クロスバイクで訪れたこともあった。

あのときはずいぶん遠くまで走ってきたように感じたが、今ではまぜそばを食べるついでの景色というレベルになってしまった。

慣れとは恐ろしいものである。

ひたすら北を目指して。

ふたたび木津に合流。ここからは木津川サイクリングロードを走ってゆく。

サイクリングロードって嫌いじゃないのよね。やっぱりそれなりに走りやすいし

走り慣れてくるとほとんど使わなくなるし、同じような景色ばかりでつまらないというのもあるけど。それでもどこかへ行くときの移動ルートとしては優れているからなあ

慣れると昔のことを思い出すわよね……さっきも平常宮跡を眺めながら、そんなこと考えていたんじゃない?

す、鋭い……

木津川サイクリングロードは木津から嵐山までを結ぶ全長約45kmの自転車道だ。

これから向かう八幡市はちょうどその中間に位置し、木津からの距離は約20km。のんびり走っても1時間程度で着く。

曇り空の下、少しゆったりとしたスピードで景色を眺めながら走る。こう書くとさも余裕をもってエレガントに走っているような雰囲気だが、その実、ただ膝が痛いのでスピードが出ないだけである。

膝、痛めると長いようだ。本当ならサイクリングしている場合ではないのだが……。

流れ橋までくればあと少し。それにしてもどんよりとした天気だ。一方、曇り空に反して気温はそれなり。どうにも暑い。

汗をだらだら流しながらも八幡市に到着。

京阪石清水八幡宮駅のそばを通り過ぎて、まっすぐ目的地へと向かった。

走井餅老舗 (石清水八幡宮/和菓子)
★★★☆☆3.62 ■予算(昼):¥1,000~¥1,999

この季節、普段なら抹茶とお餅でほっこりとしたいところだが……。

どうにも体が熱くて仕方がない。クールダウンも兼ねて、迷わずほうじ茶かき氷を注文する。

出てきたのがこちら。

はやる気持ちを抑えて、さっそく一口。

はあ……動いた体に染み渡るわ……

それな。ほうじ茶の甘みがちょうど良いし。これなら食べられる

氷の下にある小豆もまた美味だわ、付け合わせの白玉と一緒に食べても良し。どれもKeiOSでも食べられる甘さよね

和風の甘みは控えめなのが多くてありがたい……

冷たい和菓子の一品が体を冷ましてゆく。何度も訪れている場所だが、その度に来て良かったと感じる。

走井餅老舗、常に変わらぬまんぞくであった。

その後、淀川サイクリングロードを使って関西医大前まで移動し、なっち氏とお別れして帰路についた。

実はその帰路にてとんでもない事故にあったのだが、それはまた別の話。

結びに代えて

夏の風物詩、キムラ先輩。3年ぶりではあったが今年も食べることができた。相変わらずの美味さに舌を巻く。

一方の走井餅老舗も安定したお味の甘味処だ。甘いものは苦手だが、ここは定期的に訪れたくなる。

結果として走行距離は110km超え。さくっと、しかしそれなりに走りたいという時にちょうど良いと感じる行程だった。真夏には少しきつい距離かもしれないが、それでも休憩ポイントを巧く取り入れれば十分走られるように思う。

早くも夏の気配を感じられたライドだった。今年はどんな夏のライドへ繰り出せるだろうか。

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