愛車紹介 -Lapierre Xelius Ultimate 2017-

自転車

前書き

人力で動かすことのできる地上最速のマシン(のひとつ)、ロードバイク。

なぜこいつに乗ろうなどと思ったのか、そのきっかけはよく思い出せない。

少なくとも「体を動かしてリフレッシュ!」とかいう陽キャ思考を持っていたわけでも、「こいつでインスタ映えツイ流しまくりからのらぶりつ定期っしょ」とかいうパリピ炸裂な動機を持ち合わせていたわけでもない。

というよりもむしろ、私は運動嫌いである。

私の座右の銘は「運動は体に悪い」。運動はすべからく害悪である。

「スポーツを通じて感動を!」などというスローガンを聞く度に、両手を口元に合わせて「やだ、体を動かすだけで感動しちゃうとか単純すぎ……」などと思ってしまう。

そんな私にとって、自転車もまた忌避すべきもののひとつであったはずだ。実は今でも自転車に乗る度に、体に悪いことをしている気分になることがある。

何せハマれば一日に100kmも200kmも走ってしまうような代物だ。たいていの人にそういう話をすると高確率で変態扱いされるが、どう考えても周りのほうが正しいと思う。そんな距離はふつう自力で走らないし走れないのである。

なのに、気がつけばロードバイクにハマっている自分がいた。

時速30kmや40kmのスピードを自力で出せるという経験。その速度で、本来なら鉄道や車で行くような距離を自力で走りきるという経験。こうした経験は、一度味わうとやみつきになる。

なお、ヒルクライムが楽しいというのも理解はできるが、それは人それぞれなのでここでは触れないでおく。

やだ、体を動かすだけで感動しちゃうとか私も単純すぎ……。だが、こればかりはやってみて初めてわかるというものだ。

あえて言おう。ロードバイクは、面白い。

ハマるきっかけが何だったのか自分でもよくわからない。ただ、今から思えば、おそらく私が運転免許証の類いを所持していないことも理由のひとつなのだろう。車やオートバイの類いを運転できない私にとって、ロードバイクはまさに翼のような存在なのである。

運動嫌いだった私が、今や週末になればロードバイクに乗ってあちこち駆け回っている。人生、不思議なことのひとつやふたつはあるものだ。

周りのサイクリストに比べるとハマり度合いはまだまだ序の口だろう。これからも自分のペースでロードバイクと付き合っていきたいものである。

前書きが長くなったが、今回はそんな私の所有するロードバイクそのものについての話だ。

愛車、Xelius(ゼリウス) SL Ultimate。私にとっては初めてのロードバイクだ。

購入から4年と8カ月が経過(2022年2月時点)。その間に、こいつと共にさまざまな場所を走ってきた。

たいていのサイクリストが自分の車体に並々ならぬ愛着を持っているように、私にとってもXeliusは大変思い入れの深い1台だ

スペックや購入の経緯、そしてイメージ化の課程など、愛車についてさまざまな角度から振り返ってみようと思う。

ふーん、私の可愛さと美しさと聡明さを紹介しようというの? KeiOSにしてはいい心がけね!

愛車について(Lapierre Xelius SL Ultimate)

改めて紹介する。私の愛車、Xelius SL Ultimate。

くり返すが、私にとっては初めてのロードバイクだ。

製造メーカーはフランスに本拠地を構えるLapierre(ラピエール)。

75 Years of Passion for Bikes | Lapierre Bikes
With over 3 generations of experience and innovation, Lapierre creates the best (electric) road, mountain and urban bikes for you. Visit us online!

なかでもXeliusは同メーカーが誇るフラグシップモデルである。フランスの自転車プロチーム、グルパマ・FDJにも供給されている車体だ。

https://www.equipecycliste-groupama-fdj.fr/

ちなみに私の車体はグルパマ・FDJのエース、ティボー・ピノの専用カラーモデルである。後述するが、青を基調としたモザイクカラーとシートポストの造形に、一目でビビッときてしまったわけだ。

なお、フランスのロードバイクメーカーといえばTIMEやLOOKを思い浮かべる人も多いだろう。いずれも「いつかはTIME、いつかはLOOK」と言われる高級ロードバイクメーカーだ。最近はどうだか知らないが。

しかし、Lapierreの創業は1946年と古い。TIMEの創業が1987年、LOOKが1951年なので、それらよりもさらに前からロードバイクを作り続けていることになる。

今やLapierreはヨーロッパを中心に展開する総合自転車メーカーであり、MTB、クロスバイクも含めた年間生産台数はのべ9万台にものぼる。日本のロードバイク業界にも徐々にその名が浸透しつつあるが、世界では知名度の高いメーカーなのである。多分。

そんなLapierreのXeliusだが、他の車体とどこが違うのかと言われると、なんとも説明が難しい。私はプロのサイクリストではないので、性能面の違いなど分かるはずも無いのである。

ただ、そのカラーと車体のデザインは他と一線を画しており、これが購入の決め手になったのは確かだ。特に印象的なのは、やはりシートポスト付近の構造だろう。

写真:K&MCYCLE

通常、ロードバイクのフレームはトップチューブがシートチューブに繋がり、シートステーへと続く構造になっている。だがXeliusにおいてはトップチューブがシートチューブに繋がらずにシートステーと続く。シートチューブが離れた構造になっているのである。

他の車体には見られないこの構造は「3Dチューブラーテクノロジー」と呼ばれており、振動吸収性に優れているとされる。まさにXeliusのアイコンとでもいうべき構造だ。

だが、性能のことは私にはよくわからない。その構造を見た瞬間、思ったことはただひとつである。

シートポスト付近がなしてそげにどすけべえっちばい?(真顔)

そんな目で私のこと見てたの!?

うちの愛車、もはや存在自体がえっちである。

そこに加えて自身の好きなカラーである青、しかも他には見られないモザイク上のカラーパターンと来た。まさに、自分のためにLapierreが用意したロードバイクなのだと思った。

お気に入りの一台の決め手は、やはり見た目だろうと今になっても思う。どれだけ性能が良くとも、デザインが気に入らなければ欲しいと思わない。

自分は最高の一台に出会えたと、今になっても思う。

購入までの経緯

とまあ、運命のような何かを感じて手に入れたXeliusであったわけだが、ロードバイクの購入を検討したとき、実はこのフレームを即決したわけではなかった。

ホント、選ぶのに時間かかったわよね。しかも私以外の子に目移りするとか極刑ものだし

即決できなかった唯一の理由、それは価格である。

ロードバイクの価格はエントリーモデルの完成車で、だいたい10~20万円程度。そこからコンポーネントが105やアルテグラ仕様に変わると、その分だけ値段が上がる。

また、フレームは複数のグレードを用意しているメーカーが殆どであり、当然そのグレードが上がると価格も変わってくる。

先に述べたとおり、XeliusはLapierreのフラグシップモデルである。他のメーカーに比べるとLapierreはまだ良心的な価格設定だと思う。しかし、それでもXeliusのフレームひとつでエントリークラスのロードバイクが複数台購入できる値段だった。

しかも、このカラーはフレームセットのみであった。フレームセットとは(セットという名が付いてはいるが)ロードバイクのフレームのみの販売であり、コンポーネントやホイール、ハンドル、ブレーキなど、フレーム以外のパーツを全て用意する必要がある。

別途パーツを用意しなければならない分、フレームセットはお金がかかる。しかも、最初の一台をこれから買おうという状態、パーツを吟味・選定するだけの知識も使用経験もない。

そんなわけで、Xeliusは欲しい1台であったものの、当初の選択肢には登っていなかったのである。できれば105フル装備の完成車で、かっこいいやつがあればなあと思いながら、当時は色んなメーカーを物色していた。

なお、「コンポーネントに105」が最低条件になっていたのは、それまで乗っていたクロスバイクが105フル装備だったからだ。

「クロスバイクの105フル装備……お前は何を言っているんだ」と思われるかもしれないが、私のクロスバイクは邪神の館で禁断の悪魔合体をくり返した結果、コンポーネントに105、ホイールにZONDA、ペダルはビンディングというスーパー変態仕様の高速バイクになってしまったのである。

たぶん、多くのサイクリストはこんな改造するくらいならミドルグレードのロードバイクを最初から購入するだろう。

話が逸れた。ある程度の予算とパーツ構成の条件を設定して物色をくり返した結果、最終的に次の2台が候補に絞られた。

・Wilier GRANTOURISMO R TEAM(2017) 105完成車

・Lapierre SENSIUM500(2017)105完成車

どちらもカーボンフレーム、ミドルグレードクラスの完成車である。

Wilierはメーカーロゴの流麗なデザインが目を惹いた。しかし、GRANTOURISMOで自分が良いと思ったのはなぜか赤と黒をベースに白の混じり合ったカラーのモデル。青色好きの私がなぜこのカラーで……と思ったのかは未だに謎である。

見た目は悪くなかったのだけれども、コレだという決断ができずにいた。やはり実物を見なければ分かるまいと思い、最終的に某ショップまで足を運んで見てきたのだが……。むしろ見た結果、私が欲しいのはこの子ではないという結論に至り、購入を見送った。

一方、LapierreのSENSIUM500は深いブルーと黒のフレームだった。カタログの写真を見る限り、色あいは申し分ない。

未発表のモデルだったので実物を確認できなかったが、多分この子かなと思っていた。そこに、判断を迷わせる事態が発生する。後発でメーカーのHPに掲載された写真が、カタログと異なっていたのである。

そこに映っていたのは、どちらかというと緑に近い色あいの青。深いブルーとは似ても似つかない。青色は好きだが、この青は自分の好きな色とは少し異なる。

候補をほぼSENSIUMに定めながらも、発色の微妙な差異が引っかかり、購入に踏み切れないでいた。行きつけのショップ、K&MCYCLEに足を運んでは、メーカーのカタログを見せてもらう日々が続く。

青色好きなサイクリストなら分かってもらえると思うが、青色のフレームは意外に少ない。少なくとも2017年当時において、自分が購入したいと思えるメーカーには青色をメインに使用したフレームがほとんどなかったはずである。

私のロードバイク購入計画は、行き詰まっていた。

そんなある日。クロスバイクに乗って何名かの友人とライドに出かけた帰りのことである。

ライドを終えた私は、一緒に走ったおもち氏(@noyuyuya)とともにK&MCYCLEへと戻り、いつものようにカタログを開いていた。SENSIUMが気になっているが、色あいの関係から購入に踏み切れない旨を伝えると、おもち氏がこう答えた。

Sensiumだって結局20万円以上かかりますよ。数十万円の差なら、本当に欲しいものにお金を出した方が絶対後悔しないですって

自分が本当に欲しいもの。何度も何度も読み返したカタログに目を落とす。その冒頭には、例のフレームが映っている。

Xelius SL Ultimate。ピノカラーのモデル。もしこの子に乗ることができたら……。

一旦家に帰ったものの、おもち氏の言葉が、そしてXeliusのフレームが頭から離れない。

気がつけば再びK&MCYCLEに電話していた。

それで私が生まれたってわけ。……って何言わせるのよ

意外とノリ良いよな

ちなみに、当時おもち氏もXelius(赤×黒のカラー)の購入を検討しており、偶然にも同じ日に購入を決断していた。彼のXeliusは完成車だったが、パーツは自分で選びたいと考えていたようだ。

その日、もし私がその完成車についているパーツを下取りしたら……という話をしていたところだった。そうすれば、少しだけ予算を超えてしまうものの、私もなんとか手の届く範囲でXeliusを購入できる。

もし彼が買わなかった場合は、グレードは下がるがTiagraでもSoraでも買って取り付けよう。とにかくフレームを手に入れて、カスタマイズは追々進める、という気持ちでいた。

思えばこのとき会話が、彼にとっても購入の決め手となったのかもしれない。

その後、納車まで約半年待つこととなったのだが……それはまた別の話である。

初期スペックとファースト・インプレッション

2017年5月14日。Xelius納車の日。

一応、その日が私の誕生日ってっことなのかしら

そうなるねえ

私、次の誕生日にBlack incのボトルケージが欲しいわ

あれひとつで7,000円超えだぞ……

ボトルケージは追々考えるとして(そう言いながら数年が経過した)、当初のマシンスペックを振り返ってみる。

フレームXELIUS SL Ultimate
ホイールMAVIC AKSIUM
ハンドルバーLAPIERRE HB-CR12 400mm
ステムLAPIERRE with LP cap 7°Ø: 31.8mm 90mm
シートピラーLAPIERRE SP-3D1 Ø: 27.2mm L: 350mm
サドルSELLE ITALIA X1 BLACK / GREY
シフトレバーSHIMANO 105 ST-5800 2×11-SPEED
フロントディレイラーSHIMANO 105 FD-5800F-L
リアディレイラーSHIMANO 105 RD-5800GS-L 11-SPEED
クランクSHIMANO 105 FC-5800-L 52×36
チェーンSHIMANO DURA-ACE CN-HG901 11S
スプロケットSHIMANO 105 CS-5800 11-SPEED 11-28T
ブレーキSHIMANO 105 BR-5800 / BR-5810 FRONT DIRECTMOUNT

チェーン以外はおもち氏が購入したXelius SL 500完成車に付いていたパーツの移植である。とりあえず105仕様で組み上げられたことに安堵する。

完成したばかりの愛車をあらゆる方向からなめ回すように愛でたのち、とりあえず店の周りを試走してみた。

ファーストインプレッションは……。

AKUSIUM回んねえ

はぁ!? 何よその『こいつ、動かないぞ……』みたいな感想は!

いや、だってクロスバイクに着けてるZONDAめちゃくちゃ回るんだもん

初めてロードバイクに乗った人は、「軽い」とか「羽が生えたみたい」みたいな感想を抱くことが多いらしい。しかし、私の場合は「クロスバイクよりも加速おそーい」であった。もしこれがサラ○ンダーだったら戦争をしかけていたまである。

ホイールのスペックが走行感覚に強く影響することを知った日である。一時、本気でZONDAを移植しようか迷ったこともあったが、それはクロスバイクを蔑ろにしてしまう気がしたのでやめた。

とはいえ、最高速度へ到達する感覚はクロスバイクよりも伸びやかだ。一度スピードが乗ると、それを維持するのが楽に感じる。

また、フレームの剛性が高いせいか、ペダルの踏み込みがダイレクトにスピードへ変換される感覚がある。流石はプロ仕様のカーボンフレーム。クロスバイクはクロモリだったので、その差異は大きく感じられた。

前傾姿勢のポジションも、初めてのドロップハンドルもすぐに慣れた。ステム長はもう少し長い方が自身に合っているようだが、それは追々考えることにした。

なお、クロスバイクとロードバイクのジオメトリ差は当初よく分からなかった。しかし、後日クロスバイクに乗ってみると、明らかにスピードの乗り具合が違うことに気がつく。前傾姿勢を求めるロードバイクのジオメトリには、大きな意味があったのだ。

それにしてもAKSIUM回んねえ。

カスタマイズ

完成車からのパーツ移植を経て出来上がったニューマシン。そのスペックについて、当初は特に不満はなかった。

しかし、この装備で方々を駆け回っていると、カスタマイズしたいという欲が沸々と湧いてきた。

まず、何よりも交換したかったのはホイールである。とにかくAKSIUMは重く、そして回らない。せめてクロスバイクに履かせているZONDA以上のホイールをこの子に着せてみたい。

次にコンポーネント。105仕様に不満はないのだが、それだとクロスバイクと同じである。また、あまり気にすることもないのだが、フラグシップモデルのフレームには上位グレードのコンポーネントを載せてみたいものである。いつしかULTEGRA以上のグレードで……と思い始めていた。

あとはハンドルとシートポスト、ステムだ。完成車のメーカー純正パーツは、やはり重たい。いずれ自分の気に入った一品に交換したいと思う。

各々のカスタマイズの経緯は別の記事に起こす(つもり)として、納車から約3年半の歳月を経て、次のような構成となった。

フレームXELIUS SL Ultimate
ホイールBLACK INC FIFTY clincher
ハンドルバーBLACK INC 400mm
ステムBLACK INC 110mm
シートピラーBLACK INC 25mm
サドルfabric ALM Ultimate Shallow
シフトレバーSRAM Red eTap Shift Brake Lever
フロントディレイラーSRAM Red eTap Front Derailleur
リアディレイラーSRAM Red eTap Rear Derailleur
クランクSRAM Red22 Crankset 170mm 50-34T
チェーンSHIMANO DURA-ACE CN-HG901 11S
スプロケットSHIMANO ULTEGRA CS-R8000 11-SPEED 11-28T
ブレーキSHIMANO DURA-ACE BR-R9110-F/RS

まさにアルティメット・キュアラピエールとは私のこと! KeiOS、あなたの見立ては正しくってよ

うむ、俺も十二分に満足のいく仕上がりになったが……それにしてもフレームとチェーン以外全部変わってるな

別におかしいことじゃないわ。人間だって細胞が入れ替わるじゃない。成長期の人間の骨は約2年で交換されるそうよ

その りくつは おかしい

つまりあと3年くらいしたらまた私のパーツが入れ替わるのね! 誕生日ごとに少しずつニューモデルのBlack incに入れ替えていこうかしら……

なんて恐ろしい子!

愛車はそのようにのたまうが、正直もうカスタムする場所がないように思う。あとはこの子のパフォーマンスを最大限に引き出せるよう、エンジンである自身を磨くしかない。

こうして、我が愛車はひとまずの理想型となった。

……何気にBlack incで統一したところが(大きな)ポイントである。

イメージ化

ロードバイクに愛着が湧くにつれて、ひとつやってみたいことがあった。愛車のイメージ化である。

なんとなくこんな感じ……というのはぼんやり考えていたのだが、いかんせん絵心のない私ではそれを具現化することができない。

そこで、普段から一緒に走っている373氏(@m_alice)にお願いすることにした。

373氏は早くから自身のロードバイクをイメージ化している。その可愛らしいキャラクターデザインから、十分に信頼してイメージ化をお願いできると思っていた。

モチーフや拘り、近しい既存のキャラクターなどを伝えて、完成を待つこと暫く。

そうして出来上がったのがこちらである。

373氏、あなたが神か

私の美麗かつキュートなフレームの特徴を十二分に再現してくれた、といえるわね

B0サイズに引き延ばしてタペストリーとして部屋に飾りたい

ううっ、それはなんか恥ずかしい気が……

もろに自身の性癖……もとい、好みが出てしまったような気がするが、それでいい。それがいい。もはやこのイメージ以外考えられない。373氏の仕事にあらためて感謝する。

いずれヘアスタイルや服装を変えたバージョンとかも描いて欲しい……などと一人考えていたりするわけだが。

愛車の名前

カスタムにカスタムを重ね、ついにはイメージ化まで果たしてしまった我が愛車。その愛着はますます深まってゆく。

……いや、クロスバイクも同じくらい愛着あるのだけど。

だが、ここにきて我が愛車にまだ行っていないことがあった。

「名付け」である。

あれ、私の名前ってキュアラピエールじゃなかったの?

それはニチアサ民である我々の心象空間に佇む真名であって、お前の本当の名前じゃない

真名と本当の名前って何が違うのかしら。それにしても……くっ、勝手に私もニチアサ民にされているのが解せない。まあプリ○ュアとか特撮とか私も好きだけど!

ニチアサは人生。日曜はライドかニチアサの二択で迷うまである……

やれやれ、ニチアサ好きなのも良いけど、ちゃんと走りに連れて行ってよね。それで、私の本当の名前って?

愛着を抱いた愛車の名前を決めるのは、とても難しいと思う。

Lapierreはフランスのメーカーなのでフランス語が良いのか。

青色メインのフレームなので色を表す名前が良いのか。

いっそのことフレームと一切関係のない名前が良いのか。

さまざまな方向から名前を考えてみたが、浮かんできたモノはどれもしっくりとこない。

もういっそ、このままキュアラピエールでも良いかと思ったが……実はその名付け親は私ではない。やはり、自分でこの子だけの名前を付けてあげたい。

そんなことを思いながら、幾度となくフレームを眺める。そして、ある一点に目がとまる。

Xeliusの特徴を表す、シートチューブ周辺の構造。トップチューブから独立してシートステーへと続くその形状に、ふと思い至るものがあった。

燕の尾の部分。燕尾である。

風を切るようにしてぴんと延びるそのシルエット。Xeliusのその部分は、燕尾とよく似ている。

そうして、燕の生態を調べ始める。

家々の軒先に巣を作るその様子から、燕は古くから人間と一緒に暮らす鳥として知られている。

冬になると温かい南の国へと移動する。日本から台湾、フィリピン、マレー半島、さらにはオーストラリアへ。約3,000~5,000kmもの距離を移動する渡り鳥としての一面を持っているらしい。

その時速は45~50km/hにもなり、1日に300kmも移動するという。

どれも、ロードバイクの特性とよく似ている。しかも燕の色は黒に近くて深い青色だ。

そこまで調べて、「これだ」と思い至った。

その名は「燕雲(イェンユン)」。愛称は「燕(つばめ)」。

雲を付け加えたのは、車体としての軽やかさ、空を飛ぶような乗り心地、フレームの青色とともに映える白のイメージである。

燕雲、つばめ……つばめ。ふうん、なかなか良いじゃない

正直、イメージ化の100倍考えるのがしんどかった

あはは、でもおかげで気に入ったわ。ありがと

気に入って貰えたのならば僥倖である。

結びに代えて

納車からもうすぐ5年(2022年2月時点)になる我が愛車、つばめ。年月を経て、その愛着はますます湧くばかりである。

今でも思う。初めてのロードバイクに、この1台が来てくれたことがたとえようも無く嬉しい。

あの時、購入を決断した過去の自分は本当によくやったと思う。本当に欲しいものは、値段ではなく自身のインプレッションで決めるべきである。

一方、そのパフォーマンスを十二分に発揮できているかというと、あやしい。先述の通り、こればかりはエンジンである私にかかっている。もっと速く、もっと遠くまで走ることができるはずだ。

次はつばめと一緒にどこへ行こうか。そのことを考えるだけで、ワクワクが止まらない。

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